ウィッグにも服や帽子と同じようにサイズがあり、このサイズ選びを誤るとウィッグが浮いて不自然な印象を与えたり、ズレ落ちて不愉快な気持ちになりかねません。

特に医療用ウィッグを使用する時には、髪の変化に伴いサイズも変わってきますので、サイズ選びは気をつけたいところです。
自分にピッタリ合ったウィッグを選ぶためにも、まずは正しいサイズの測り方を覚えておきましょう。

医療用ウィッグの選び方についても併せて解説したいと思います。

ウィッグの正しいサイズを知るには?

まずは正確な頭のサイズを知ること

自分の頭にぴったりフィットするウィッグを作る為にも、まずは正確な頭のサイズを知りましょう。頭のサイズの測り方にも幾通りかの方法があります。

頭の周囲を測る方法

額(前髪)の生え際部分を起点として、耳の付け根(生え際)部分を通り首の後ろにあるボンノクボと呼ばれるくぼんだ部分に至ります。
そしてボンノクボから反対側の耳の付け根(生え際)部分を経由して元の額(前髪)の生え際部分に戻ります。

額の生え際⇒耳の付け根⇒ボンノクボ⇒反対側の耳の付け根⇒額の生え際」の順序で頭の周囲を測ることになります。

額の生え際から頭頂部を経由して測る方法

額(前髪)の生え際部分を起点として、頭頂部(頭のてっぺん)を通りボンノクボに至る測り方です。

額の生え際⇒頭頂部⇒ボンノクボ」の順序で測ることになります。

耳の付け根部分から反対側の耳の付け根に至る測り方

耳の付け根(生え際)部分を起点として、頭頂部(頭のてっぺん)を通り反対側の耳の付け根(生え際)部分に至る測り方です。

耳の付け根⇒頭頂部⇒反対側の耳の付け根」の順序で測ることになります。

測り方のポイント

頭のサイズをメジャーで直接測るのはかなり難しいです。

正確にサイズを測るためには、伸び縮みしない細い紐などを使い、その紐の長さをメジャーで測るようにすると、スムーズに計測できます。念のため、2〜3回測っておくと、より正確なサイズが得られるでしょう。

また、ウィッグ自体がややゆったりとした仕上がりになっているので、頭のサイズを測る時には、できるだけゆとりを持たせず、きっちりときつめに測るように心がけてください。

ウィッグのサイズはS・M・L

既製品のウィッグの場合、サイズはS・M・Lが一般的です。頭の周囲のサイズに合わせて選ぶようにしましょう。

Sサイズ 51cm~54cm
Mサイズ 55cm~57cm
Lサイズ 58cm~60cm

フリーサイズのウィッグ

ファッション用に使用されているウィッグだと、フリーサイズのものも多いです。アジャスターが付いているので、自分の頭のサイズに合わせて調節できるためとても便利です。

医療用ウィッグの選び方

医療用ウィッグの選び方

副作用(脱毛)の進行状況によりサイズも変化する

抗がん剤の治療を受ける場合などは、副作用で髪が抜けることが予想されるため、ウィッグのサイズ選びには注意が必要です。

頭のサイズは髪の量によって変化します。脱毛が進行して髪の量が少なくなると、頭のサイズも小さくなるので、装着するウィッグのサイズは小さめのものが合うようになります。また、脱毛が止まり髪の毛が回復してくると、それに合わせて大きめのサイズが合うようになっていきます。

つまり、抗がん剤の治療段階や脱毛状況に合わせてウィッグのサイズも変わってくるのです。

アジャスター付きかアフターフォローのしっかりした業者のものを

サイズの合わないウィッグを装着しては、見た目にも違和感があり、気持ちのいいものではありません。「ウィッグがズレたらどうしよう…」と不安な気持ちにもなるでしょう。

余計な心配を増やさないためにも、サイズの調整を自在にできるアジャスター付のものを選ぶか、サイズ調整を行ってくれるアフターフォローの行き届いた業者を選ぶことをおすすめします。

試着をして自分に合ったウィッグを選ぼう

サイズの合ったウィッグでも、違和感があったり、しっくりこないこともあります。それはメーカーによって材質や装着感に違いがあるからです。
日常的に身につけるものですので、ウィッグを選ぶ時には必ず試着してみて、自分に合っているかを確かめるようにしてください。

サイズの合わないウィッグをつけると、せっかくのオシャレも台無しですし、そのせいで不安な気持ちになることもあります。

まずは頭のサイズを正確に測って、自分にピッタリのウィッグを選ぶようにしましょう。